「ローマ字を打っているのに、ひらがなにならない!」「Aを押したら『ち』が出てきた!」——プログラミング教室で小中学生を教えていると、練習を始める前のこうした「キーボードが変!」という相談がとてもよくあります。ほとんどの場合、パソコンはこわれていません。どこかのキーをまちがえて押してしまい、設定が切りかわっているだけです。この記事では、教室でよく対応するトラブルを順番に紹介します。上から自分の症状をさがして、その場で直してみてください。

先に、この記事に出てくるキーの場所を図で確認しておきましょう。

日本語配列キーボードで、トラブルに関係するキーの場所 Esc 1 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 - ^ ¥ BS Tab Q W E R T Y U I O P @ [ 2 A S D F G H J K L ; : ] Shift Z X C V B N M , . / \ Shift Ctrl Alt スペース 変換 3 Ctrl Enter テンキー 4 / * - 7 8 9 4 5 6 1 2 3 0 . + 1 半角/全角(Esc の下)… 日本語入力のオン・オフを切りかえる 2 Caps Lock(Tab の下)… 大文字ばかり出るときは Shift+Caps Lock 3 カタカナひらがな … Alt といっしょに押して、かな入力⇔ローマ字入力 4 Num Lock(テンキーの左上)… テンキーの数字が打てないときに押す
図:この記事に出てくるキーの場所(日本語配列・テンキーつきキーボードの例。矢印キーなど一部のキーは省略しています)

ローマ字を打ってもひらがなにならない

「ka」と打ったのに「か」にならず、そのまま「ka」と表示される——いちばん多いトラブルです。これは、日本語入力がオフ(英語モード)になっているのが原因です。

キーボードのいちばん左上、Escキーの下あたりにある半角/全角キーを1回押してみてください。これが日本語入力のオン・オフを切りかえるスイッチです。画面の右下に「あ」と出ていれば日本語入力オン、「A」と出ていれば英語モードです。

逆に、英単語コースなどでアルファベットを打ちたいのに「あ」が出てしまうときも、同じ半角/全角キーで切りかえられます。「打つ前に右下を見て、『あ』か『A』かを確認する」というクセをつけると、このトラブルはぐっと減ります。

「A」を押したら「ち」が出る——かな入力になっている

Aを押すと「ち」、Kを押すと「の」が出てくるときは、入力方式が「かな入力」に切りかわっています。キーに小さく書かれているひらがなが、そのまま入力されるモードです。ローマ字入力にもどすには、次のどちらかを試してください。

ローマ字入力とかな入力のちがいや、どちらで練習するのがよいかは、ローマ字入力とかな入力はどっちがいい?の記事でくわしく説明しています。

大文字ばかり出る——Caps Lock がオンになっている

アルファベットを打つと「HANABI」のように全部大文字になってしまうときは、Caps Lock(キャップスロック)がオンになっています。キーボードの左はし、Tabキーの下にあるキーです。

直し方はかんたんで、Shiftキーを押しながらCaps Lockキーを押すだけです。キーボードの右上などにあるランプ(鍵マークや「A」のマーク)が消えれば、元にもどっています。Aのとなりにあるキーなので、タイピング中にまちがえて押してしまいやすいのです。「急に大文字になったら Shift+Caps Lock」と覚えておきましょう。

テンキーの数字が打てない——Num Lock を確認

キーボードの右側にある数字のかたまり(テンキー)を押しても数字が出ない、またはカーソルが動いてしまうときは、Num Lock(ナムロック)がオフになっています。テンキーの左上にあるNum Lockキーを1回押せば、数字が打てるようになります。

ノートパソコンにはテンキーがない機種も多く、その場合は上の段の数字キー(1〜0)を使います。カタカタランドのゲームでは数字はほとんど使いませんが、学校の授業や調べものでは出番があるので、覚えておくと安心です。

「@」や記号の位置がおかしい——キーボード配列の設定

キーに書いてあるとおり@を押したのに「[」が出る、Shift+2で「"」のはずが「@」が出る——こんなときは、パソコンがキーボードの種類(配列)をまちがえて認識しています。日本で売られているキーボードの多くは「日本語配列(106/109キーボード)」ですが、設定が「英語配列(101/102キーボード)」になっていると、記号の位置がずれてしまうのです。

Windows 11 では、「設定」→「時刻と言語」→「言語と地域」→「日本語」の「言語のオプション」を開き、「キーボード レイアウト」を「日本語キーボード(106/109 キー)」に変更して、パソコンを再起動すると直ります。ここは保護者の方といっしょに操作するのがおすすめです。

Chromebook(GIGAスクール端末)の場合

学校から配られている Chromebook は、キーの並びが少しちがいます。日本語と英語の切りかえは、スペースキーの左右にある英数キーとかなキーで行います。かなを押せば日本語入力、英数を押せば英語入力です。

この2つのキーがない機種でも、Ctrl+Space(コントロールキーを押しながらスペースキー)で入力の切りかえができます。画面右下の「あ」「US」などの表示で、いまどのモードかを確認できるのは Windows と同じです。学校の端末は設定が変えられないこともあるので、うまくいかないときは先生に相談してみてください。

直ったら、さっそく練習しよう

ここまでのトラブルは、どれも「こわれた」のではなく「設定が切りかわっただけ」です。一度自分で直せると、次からはあわてずにすみます。トラブル対応も、りっぱなパソコンスキルのひとつです。

キーボードが元どおりになったら、そのまま練習を始めましょう。カタカタランドの花火タイピングは、正しく打つほどコンボがつながって花火が打ち上がるゲームです。打ち方の基本から確認したい人はホームポジションの覚え方を、「ん」や小さい「っ」の打ち方でつまずいている人は「ん」と「っ」のローマ字の打ち方を読んでみてください。

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この記事を書いた人

伊藤 啓太

「MUTSUMIプログラミング&クリエイティブラボ」講師。ITやAIの専門家として中小企業の伴走支援や研修も行い、地域の商工会議所にIT専門家として登録しています。教室で小中学生にタイピングとプログラミングを教えた経験をもとに、カタカタランドを運営しています。

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